札幌市西区の歯科・歯医者なら、みかみ歯科医院

s
電話をかける
初診WEB予約
お知らせ

お知らせ INFORMATION

お知らせ

矯正後のリテーナーで後戻りを防ぐ|種類・期間と健康面から考える保定治療

2026年6月5日

長い時間と費用をかけて歯列矯正を終え、ようやく理想の歯並びを手に入れたのに、気がついたら少しずつ歯並びが乱れてきた。そんな経験をされた方は少なくありません。

矯正治療の本当のゴールは、装置を外した瞬間ではなく、その後の保定期間にあります。この期間に使用するのが、リテーナーと呼ばれる保定装置です。リテーナーをきちんと使うことで、せっかく整えた歯並びを長く美しく保つことができます。

しかし、リテーナーをただ装着するだけでは、後戻りを完全に防ぐことはできません。後戻りには、口呼吸や低位舌(ていいぜつ)といった根本的な原因が関わっており、これらを改善しなければ、いくらリテーナーを使っても歯並びは少しずつ崩れてしまうのです。

この記事では、札幌市西区の「みかみ歯科医院」が、矯正後のリテーナーの種類や装着期間、正しい使い方を解説するとともに、後戻りを根本から防ぐための健康面からのアプローチについてお伝えします。

矯正後にリテーナー(保定装置)が必要な理由

なぜ矯正治療後にリテーナーが必要なのか、まずはその理由を理解しておきましょう。

矯正直後の歯は不安定な状態

矯正治療では、歯に矯正装置を装着して、徐々に歯を動かしていきます。歯が動いた直後は、歯を支えている骨や歯肉、歯根膜(しこんまく)と呼ばれる組織がまだ不安定な状態にあります。

この時期の歯は、普段よりも動きやすく、もろい状態になっています。何もしないまま食事や会話、就寝などの日常生活を送っていると、歯は元の位置に戻ろうとして動いてしまいます。これが、矯正治療において最も気をつけなければならない後戻りという現象です。

リテーナーは、この不安定な時期に歯の位置を維持し、骨や歯肉が新しい位置に定着するまでの間、歯並びをしっかりと保持する役割を果たします。

後戻りはなぜ起こるのか

後戻りが起こる原因は、主に以下の3つに分けられます。

1つ目は、歯の周囲組織の記憶です。歯を支える歯根膜や歯肉、骨は、元の位置を記憶しており、矯正装置を外した直後は元の位置に戻ろうとする力が働きます。この力は時間とともに徐々に弱まりますが、完全になくなるまでには数年かかります。

2つ目は、口腔習癖です。舌で歯を押すクセ、下唇を巻き込むクセ、頬杖をつくクセなどがあると、歯に持続的な力がかかり、歯並びが乱れていきます。

3つ目は、加齢や生活習慣の変化です。年齢を重ねると、歯肉や骨の状態が変化し、歯が動きやすくなることがあります。また、親知らずの生え方や歯周病なども、歯並びに影響を与えます。

リテーナーの装着不足が後戻りの最大原因

実は、矯正後に後戻りを起こす方の多くに共通する原因があります。それは、リテーナーの装着不足です。

リテーナーは医師の指示通りに装着しないと、効果を発揮しません。装着するのを忘れた、面倒だから外したまま過ごした、装着時間が短かったといった日々の積み重ねが、少しずつ歯を動かし、最終的には大きな後戻りにつながります。

特に矯正治療の直後は、半日から1日程度装着しなかっただけで、リテーナーが合わなくなるほど歯が動いてしまうこともあります。せっかくの矯正治療を無駄にしないためにも、リテーナーの装着を習慣にすることが大切です。

矯正後のリテーナーの種類3つとメリット・デメリット

リテーナーには大きく分けて3つの種類があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを理解しておきましょう。

マウスピース型(クリアタイプ)

マウスピース型のリテーナーは、透明なプラスチック素材で作られた装置で、歯列全体を覆う形状をしています。マウスピース矯正で使用するアライナーと似た見た目ですが、保持に特化した装置です。

メリットとしては、透明で目立ちにくく、装着していても周囲に気づかれにくい点が挙げられます。歯列全体を覆うため、捻転(歯のねじれ)を改善した部分の後戻りを防ぐ効果も高いです。また、自分で取り外しができるため、食事や歯磨きの際にストレスがありません。

一方、デメリットとしては、歯ぎしりや食いしばりが強い方は、装置が破損しやすい点があります。穴が開いてしまうこともあり、プレート型と比べると耐久性は劣ります。また、装置全体で歯を覆うため、噛み合わせを積極的に安定させたい場合には向きません。

プレート型(ベッグタイプ・QCMリテーナーなど)

プレート型のリテーナーは、レジン(プラスチック樹脂)で作られたプレートと、歯の表面に当てるワイヤーで構成された装置です。最も伝統的なタイプのリテーナーで、ベッグタイプとも呼ばれます。

メリットとしては、耐久性が高く、長期間にわたって使用できる点が挙げられます。噛み合わせの面を覆わない構造のため、上下の歯が自然に噛み合うことができ、咬合を安定させる効果が期待できます。また、必要に応じてワイヤーの調整も可能です。

デメリットとしては、前歯の表面にワイヤーがあるため、口を開けると目立つ点があります。ただし、ワイヤー部分を透明なプラスチックや乳白色のファイバー素材に置き換えたQCMリテーナーなど、目立ちにくく改良されたタイプもあり、人前に出る機会が多い方にも対応できます。

ワイヤー型(フィックスタイプ)

ワイヤー型のリテーナーは、前歯の裏側に細いワイヤーを接着して固定するタイプの装置です。固定式のため、自分で取り外すことはできません。

メリットとしては、24時間装着し続けられるため、装着し忘れる心配がない点が挙げられます。前歯の動きやすい部分を強固に固定するため、特に元々歯並びが乱れていた方や、抜歯を伴う矯正治療を受けた方など、後戻りリスクが高いケースに適しています。

デメリットとしては、歯の裏側に装置があるため、清掃が難しく、歯石が付着しやすい点があります。定期的なメンテナンスが欠かせません。また、ワイヤーが外れることもあるため、定期的に歯科医院でチェックを受ける必要があります。歯ぎしりが強い方には、ワイヤーが外れるリスクが高くなるため推奨されないこともあります。

矯正後のリテーナー装着期間と1日の装着時間

リテーナーをどのくらいの期間、1日何時間装着すればよいのか、目安を見ていきましょう。

装着期間は矯正期間と同程度が目安

リテーナーの装着期間は、一般的に矯正治療にかかった期間と同じくらいが目安とされています。たとえば、矯正治療に2年かかった場合は、リテーナーの装着も2年程度が一つの目安となります。

ただし、これはあくまで目安であり、お口の状態や後戻りのリスクによって個人差があります。骨や歯周組織の安定具合、口腔習癖の有無、生活習慣など、さまざまな要因を考慮して、医師が装着期間を判断します。

段階的に装着時間が短くなる

リテーナーの1日の装着時間は、保定期間が進むにつれて段階的に短くなっていきます。

矯正直後から1年目までは、食事と歯磨きの時間以外は装着するのが基本です。1日20時間以上の装着が必要となります。この時期は最も後戻りしやすい時期のため、装着を怠ると一気に歯が動いてしまいます。

2年目から3年目になると、骨や歯肉が安定してきたタイミングで、夜間のみの装着に移行することが多いです。8時間程度の就寝中の装着で、後戻りを防ぐことができます。

4年目以降は、週に数回の就寝時装着に減らしていくケースが多いですが、これも個人差があります。お口の状態を確認しながら、医師の指示に従って装着頻度を調整していきます。

一生使い続ける推奨派の考え方

近年、矯正治療を行った歯科医師の中には、リテーナーは可能な限り長く、理想的には一生使い続けることを推奨する考え方もあります。

この考え方の背景には、後戻りは加齢とともに進む現象であり、いつ起こるか分からないという事実があります。リテーナーを完全にやめてしまうと、何年後かに気づいたときには大きく歯並びが崩れていることもあります。

週に1〜2回、夜間にリテーナーを装着するだけでも、後戻りを大きく防ぐことができます。せっかくの矯正治療を長く維持するために、長期的にリテーナーを使う選択肢も検討してみてください。

矯正後の後戻りの本当の原因(当院の視点)

リテーナーをしっかり装着していても後戻りが起こる方がいます。実は、後戻りには表面的な原因だけでなく、根本的な原因が存在します。

原因①口呼吸(お口ぽかん)

口呼吸は、後戻りを引き起こす大きな原因の一つです。

口を開けている状態が習慣化している方は、口の周りの筋肉のバランスが崩れています。本来、唇は閉じていることで歯を内側から支えていますが、口が開いた状態が続くと、この支えが失われ、歯が前方や外側に動いていきます。

また、口呼吸の方は、舌の位置も正しい位置に収まっていないことが多く、これがさらに後戻りを助長します。サインとしては、お口ぽかんと開いていることが多い、鼻がつまっている、唇が乾燥している、いびきをかくといったものがあります。

口呼吸が改善されないままリテーナーを外してしまうと、口の周りの筋肉の不均衡な力が歯を押し続け、徐々に後戻りが進んでしまいます。

原因②低位舌(舌の位置が下がっている)

低位舌(ていいぜつ)とは、舌が本来あるべき位置よりも後方に下がってしまっている状態のことです。後戻りの隠れた大きな原因の一つです。

舌の正しい位置は、上あごの裏側の口蓋(こうがい)にあるスポットと呼ばれる場所で、上顎前歯の裏側あたりの歯肉に軽く接している状態が理想です。しかし、舌の筋力が足りない場合、舌を前や上に挙上する力が弱く、後方に力なく存在することになります。

低位舌になると、舌が常に下の歯を内側から押すような状態となり、下の前歯が前方に押し出されたり、開咬(前歯が噛み合わない状態)になったりします。

また、低位舌は単に歯並びへの影響だけでなく、全身の健康にも関わってきます。

原因③舌癖・下唇を巻き込むクセ

舌で歯を押すクセ(舌癖)や、下唇を巻き込むクセも、後戻りの原因となります。

無意識のうちに舌で歯を押している方は、その持続的な力で歯が少しずつ動いていきます。特に、嚥下(飲み込み)の際に舌が前歯を押す異常嚥下癖がある方は、1日に何百回も歯に力が加わることになり、後戻りのリスクが非常に高くなります。

下唇を巻き込むクセも同様で、上の前歯が前に押し出され、下の前歯は内側に押し込まれていきます。これらのクセは無意識のうちに行われていることが多く、本人が気づかないうちに後戻りを進行させてしまうのです。

原因④親知らず・歯周病・加齢

親知らずが生えてくる時期に、その圧力で前の歯が押されて歯並びが乱れることがあります。特に、20代から30代にかけて親知らずが生えてくる方は、後戻りのリスクが高まります。

また、歯周病で歯を支える骨が減ってくると、歯が動きやすくなり、後戻りが起こりやすくなります。歯周病の予防と早期治療は、矯正後の歯並びを保つためにも重要です。

加齢によっても、歯肉や骨の状態は変化していきます。何年経ってからでも、ふとした拍子に歯が動き始めることがあるため、長期的なケアが必要です。

低位舌が後戻りを引き起こすメカニズム

低位舌は、矯正後の後戻りに大きく関わる重要な要素です。詳しく見ていきましょう。

舌の正しい位置はスポット(上顎前歯裏側の歯肉)

舌の正しい位置は、上あごの裏側にあるスポットと呼ばれる場所です。具体的には、上の前歯のすぐ裏側にある歯肉のあたりです。

この位置に舌が軽く接している状態が、健康的な舌の位置です。舌が上あごを内側から押し上げることで、上あごの正常な発達を促し、また唇や頬の筋肉とのバランスを保つことができます。

歯並びは、舌の力と、唇や頬の筋肉の力の絶妙なバランスの上に成り立っています。このバランスが崩れると、歯は弱い方向に押されていきます。

低位舌が引き起こす悪循環

舌が後方に下がってしまっている低位舌の状態では、さまざまな悪循環が引き起こされます。

舌が後ろに下がっていると、気道が狭くなり、ものを飲み込む嚥下の通り道も狭くなります。その結果、嚥下効率が下がり、飲み込みにくいという状態になります。

人間の体は、これに対する代償行為として、気道や食道を広く確保しようとして、首を前傾させます。つまり、頭を肩よりも前に出した姿勢になり、ストレートネックと呼ばれる状態になっていきます。

ストレートネックになると、背中の筋肉が緊張し、僧帽筋が張り、肩こりや姿勢の悪化を招きます。腰にも負担がかかり、全身のバランスが崩れていきます。

このように、低位舌は単に歯並びだけの問題ではなく、全身の健康に関わる重要な要素なのです。

内舌筋・外舌筋の筋力不足

低位舌の根本的な原因は、舌を支える筋肉である内舌筋(ないぜつきん)と外舌筋(がいぜつきん)の筋力不足です。

これらの筋肉が弱いと、舌を正しい位置に持ち上げて維持することができません。特に、口呼吸が習慣化していた方は、舌の筋肉を使う機会が少なかったため、舌の筋力が低下しているケースが多いです。

舌の筋力を鍛えるためには、MFT(口腔筋機能療法)と呼ばれるトレーニングが効果的です。当院では、矯正治療と並行して、必要に応じてMFTのアドバイスも行っています。

矯正後のリテーナーを使わなかった場合のリスク

リテーナーをきちんと使わなかった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。

歯並びが崩れる

最も分かりやすいリスクは、歯並びが崩れることです。せっかく時間と費用をかけて整えた歯並びが、少しずつ元の状態に戻っていきます。

特に、矯正前にガタガタの歯並びだった方や、抜歯を伴う矯正治療を受けた方は、後戻りしやすい傾向にあります。リテーナーを怠ると、目に見えて歯が動いてしまうこともあります。

二重顎・フェイスラインの乱れ

実は、口腔内の歯並びが整っていても、二重顎になっていたり、下顎のラインがあまり美しくないという方に出会うことがあります。

歯並びだけ整えても、原因になっている口呼吸が改善されていない、低位舌という状態が治っていない場合、そのような顔立ちになってしまうことがあります。歯並びは整っているのに、フェイスラインがすっきりしない、顎のラインがシャープではないという悩みは、根本的な原因の改善が不十分なケースで起こりがちです。

リテーナーの装着を怠ると、こうした問題がさらに進行する可能性があります。

矯正前より悪化することも

矯正治療を受ける前は、特に歯並びを気にしていなかった方でも、一度きれいに整えた後で崩れた歯並びは、より気になるようになります。

また、矯正前は若かったため、歯の動きにくさがあったのに対し、加齢とともに骨や歯肉が変化することで、後戻りが矯正前の状態以上に進行してしまうこともあります。

特に、親知らずの影響を受けた場合や、歯周病が進行した場合は、矯正前よりも悪い歯並びになってしまうケースもあるため、注意が必要です。

矯正後のリテーナーで後戻りを防ぐためのポイント

リテーナーを使って後戻りを防ぐためには、いくつかの重要なポイントがあります。

医師の指示通りに装着する

最も基本的でありながら、最も重要なポイントは、医師の指示通りに装着することです。

装着時間、装着期間、装着頻度などは、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせて決められています。自己判断で装着時間を短くしたり、途中で装着をやめたりすると、後戻りのリスクが高まります。

面倒に感じることもあるかもしれませんが、せっかくの矯正治療を無駄にしないためにも、決められた通りに装着を続けましょう。

定期的に通院してチェックを受ける

リテーナーを装着している間も、定期的に歯科医院に通院して、お口の状態とリテーナーの適合をチェックしてもらうことが大切です。

リテーナーは長く使用していると、変形や摩耗が起こることがあります。また、お口の中の状態も少しずつ変化していくため、定期的なチェックで早期に問題を発見し、対応することが重要です。

通院の頻度は、保定期間の経過に応じて変わりますが、一般的には3〜6ヶ月に一度のペースで通院することが多いです。

口呼吸・舌癖を同時に改善する

リテーナーの装着と並行して、後戻りの根本原因である口呼吸や舌癖を改善することが、長期的な歯並びの維持につながります。

口呼吸を改善するためには、意識して口を閉じる習慣をつけることが大切です。寝ている間に口が開いてしまう方は、専用のテープを使用する方法もあります。

また、鼻づまりがある方は、耳鼻咽喉科で原因を診てもらい、適切な治療を受けることをおすすめします。鼻呼吸ができる環境を整えることが、根本的な改善につながります。

MFT(口腔筋機能療法)の併用

舌の筋力を鍛え、舌を正しい位置に維持するためのトレーニングとして、MFT(口腔筋機能療法)があります。

MFTでは、舌の動きや位置を意識的に訓練し、正しい嚥下のパターンを身につけることを目指します。継続的にトレーニングを行うことで、舌の筋力が向上し、低位舌の改善が期待できます。

当院では、必要に応じてMFTのアドバイスを行っています。リテーナーだけでなく、根本的な原因にアプローチすることで、より確実に後戻りを防ぐことができます。

矯正後のリテーナーのお手入れ方法

リテーナーを長く清潔に使うためには、正しいお手入れが欠かせません。

マウスピース型・プレート型の洗浄方法

マウスピース型やプレート型のリテーナーは、取り外しが可能なため、外したときにきちんと洗浄することが大切です。

毎回の使用後は、流水で軽く汚れを落とした後、柔らかい歯ブラシで優しく磨きます。歯磨き粉は研磨剤が入っているものが多く、リテーナーに傷をつける可能性があるため、使用しないでください。

熱湯での消毒も、リテーナーが変形する原因となるため避けましょう。ぬるま湯や水で洗うのが基本です。

ワイヤー型の清掃の注意点

ワイヤー型のリテーナーは、歯の裏側に固定されているため、特に丁寧な清掃が必要です。

通常の歯ブラシでの清掃に加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、ワイヤーの下や周辺の汚れをしっかり落とします。フロススレッダーと呼ばれる道具を使うと、フロスをワイヤーの下に通しやすくなります。

清掃が不十分だと、歯石がつきやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。定期的に歯科医院でクリーニングを受けることもおすすめします。

専用洗浄剤の活用

リテーナーには、専用の洗浄剤が販売されています。週に1〜2回、洗浄剤に浸け置きすることで、普段の洗浄では落としきれない汚れや雑菌を取り除くことができます。

洗浄剤は、リテーナーの素材を傷めないように設計されているため、安心して使用できます。臭いや黄ばみが気になってきた場合は、洗浄剤の使用頻度を増やすとよいでしょう。

当院の保田矯正と保定装置の考え方

札幌市西区の「みかみ歯科医院」では、矯正治療と保定治療に対して、独自の考え方を持っています。

健康できれいになってほしいというコンセプト

当院のコンセプトは、患者さんに健康できれいになってほしいという想いです。

きれいになるための矯正治療は、もちろん間違いではありません。しかし、見た目の美しさだけでなく、口呼吸の改善、鼻呼吸の確立、舌の正しい位置の獲得など、健康面も含めた総合的な改善を目指しています。

ただ歯並びを整えるだけでは、後戻りのリスクが残ります。根本原因に取り組むことで、生涯にわたって美しく健康な口元を維持できる治療を提供しています。

後戻りを防ぐための呼吸・舌位置への取り組み

当院では、矯正治療中から呼吸や舌の位置についてお伝えし、必要に応じてMFTのアドバイスも行っています。

歯列を拡大することで鼻腔の通りを良くし、鼻呼吸がしやすい環境を整えるアプローチも特徴です。これにより、口呼吸が改善され、舌の位置も正しい場所に収まりやすくなります。

矯正治療と並行して根本原因にアプローチすることで、保定期間における後戻りのリスクを大幅に減らすことができます。

患者さん一人ひとりに合わせた保定計画

保定治療は、患者さん一人ひとりのお口の状態、生活習慣、お仕事や学校の状況などを考慮して、個別の計画を立てています。

リテーナーの種類選びも、見た目を重視するか、保定力を重視するか、生活スタイルに合わせて柔軟に対応します。歯ぎしりの有無、噛み合わせの状態、口腔習癖なども総合的に判断し、最適なリテーナーを選択します。

定期的な通院を通じて、リテーナーの適合や口腔内の状態を確認し、必要に応じて装着時間や種類を調整していきます。

まとめ:矯正後のリテーナーは後戻り防止の最後の砦

矯正後のリテーナーは、せっかく整えた歯並びを長く美しく保つために、欠かせない装置です。マウスピース型、プレート型、ワイヤー型の3種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあるため、お口の状態やライフスタイルに合わせて選択することが大切です。

装着期間は矯正治療と同程度が目安ですが、可能な限り長く、理想的には一生使い続けることが推奨されています。装着時間も、保定期間が進むにつれて段階的に短くなっていきます。

しかし、リテーナーだけでは後戻りを完全に防ぐことはできません。後戻りの根本原因である口呼吸や低位舌、舌癖などを改善することで、より確実に歯並びを維持することができます。

札幌市西区の「みかみ歯科医院」では、保田矯正による複数装置の組み合わせ治療と、健康面も含めた総合的な保定治療を提供しています。矯正後の後戻りが心配な方、保定装置について相談したい方は、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1: 矯正後のリテーナーはいつまでつける必要がありますか?

矯正後のリテーナーの装着期間は、一般的に矯正治療にかかった期間と同じくらいが目安とされています。2年間矯正治療を行った場合は、リテーナーも2年間程度が目安となります。装着時間は段階的に短くなり、矯正直後から1年目は1日20時間以上、2〜3年目は夜間のみ8時間程度、4年目以降は週に数回の就寝時装着といった流れが一般的です。ただし、後戻りは加齢とともに進む現象でもあるため、近年では可能な限り長く、理想的には一生使い続けることを推奨する考え方もあります。お口の状態や後戻りリスクには個人差があるため、医師の指示に従って装着期間を判断しましょう。

Q2: 矯正後のリテーナーを途中でやめるとどうなりますか?

矯正後のリテーナーを途中でやめてしまうと、後戻りが起こり、せっかく整えた歯並びが少しずつ崩れていきます。特に矯正直後は最も後戻りしやすい時期で、半日から1日装着しなかっただけでリテーナーが合わなくなることもあります。後戻りには、矯正前の状態に戻ろうとする力だけでなく、口呼吸や低位舌、舌癖、親知らずの影響、加齢などさまざまな原因が関わっています。これらの根本原因が改善されていない場合、リテーナーをやめた途端に後戻りが進行してしまうこともあります。歯並びが大きく崩れてしまった場合は、再矯正が必要になることもあり、再度時間と費用がかかってしまうため、医師の指示に従って装着を続けることが大切です。

Q3: 矯正後のリテーナーの種類はどう選べばいいですか?

矯正後のリテーナーには、マウスピース型、プレート型、ワイヤー型の3種類があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、お口の状態やライフスタイルに合わせて選択することが大切です。マウスピース型は透明で目立ちにくいですが、歯ぎしりや食いしばりが強い方には不向きです。プレート型は耐久性が高く、長期間使用できますが、ワイヤー部分が目立ちます。ワイヤー型は装着し忘れる心配がなく、後戻りリスクが高いケースに適していますが、清掃が難しく、歯ぎしりが強い方には推奨されないこともあります。当院では、患者さんの噛み合わせの状態、歯ぎしりの有無、見た目への配慮、ライフスタイルなどを総合的に判断して、最適なリテーナーを提案しています。複数の種類を組み合わせて使用することもあります。

Q4: 矯正後のリテーナーをつけても後戻りすることはありますか?

はい、リテーナーをつけていても後戻りが起こる可能性はあります。これは、後戻りには表面的な原因だけでなく、根本的な原因が関わっているからです。最も大きな根本原因は、口呼吸と低位舌です。口呼吸が習慣化している方は、口の周りの筋肉のバランスが崩れており、唇による歯の支えが失われています。また、低位舌の状態では、舌が下の歯を内側から押し続け、徐々に歯並びが乱れていきます。これらの原因が改善されないままでは、リテーナーで歯を押さえ続けても、それ以外の時間に少しずつ歯が動いてしまうのです。当院では、矯正治療と並行して、口呼吸の改善や舌の正しい位置の獲得、MFTのアドバイスなど、根本原因にアプローチすることで、より確実に後戻りを防ぐ取り組みを行っています。

Q5: 矯正後のリテーナーは1日何時間つけるべきですか?

矯正後のリテーナーの1日の装着時間は、保定期間の経過によって段階的に変化します。矯正直後から1年目までは、食事と歯磨きの時間以外は装着するのが基本で、1日20時間以上の装着が必要です。この時期は最も後戻りしやすい時期のため、装着時間を守ることが重要です。2年目から3年目になると、骨や歯肉が安定してきたタイミングで、夜間のみの装着に移行することが多く、8時間程度の就寝中の装着で対応できます。4年目以降は、週に数回の就寝時装着に減らしていくケースが多いですが、これも個人差があります。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、お口の状態や後戻りリスクによって変わります。自己判断で装着時間を短くせず、医師の指示に従って装着を続けることが、後戻りを防ぐためのポイントです。

【院長コメント】

リテーナーは後戻り防止の最後の砦。根本原因の改善も重要

長年、患者さんの矯正治療と保定治療に携わってきた経験から申し上げますと、矯正治療の本当のゴールは、装置を外した瞬間ではなく、その後の保定期間を経て歯並びが安定したときにあります。

リテーナーは、後戻りを防ぐための重要な装置です。しかし、私が実際の臨床で多くの患者さんを診てきて感じるのは、リテーナーだけでは後戻りを完全に防ぐことはできないということです。

実際、矯正治療を終えてリテーナーをつけているのに、二重顎になっていたり、下顎のラインがあまり美しくない方に出会うことがあります。歯並びだけ整えても、原因になっている口呼吸が改善されていない、低位舌という状態が治っていないと、そのような顔立ちになってしまうことがあるのです。

特に低位舌は、単に歯並びの問題だけでなく、気道が狭くなり、嚥下効率が下がり、首が前傾してストレートネックになる、肩こりや姿勢の悪化を招くといった、全身に影響を及ぼす重要な問題です。舌の正しい位置は、上あごの裏側のスポットと呼ばれる場所であり、ここに舌が軽く接していることが理想です。

当院で行っている保田矯正では、複数の装置を組み合わせる治療により、見た目の美しさだけでなく、鼻呼吸の改善や舌の正しい位置の獲得を目指しています。これにより、矯正後の保定期間における後戻りのリスクを大幅に減らすことができます。

きれいになるための矯正治療は間違っていません。でも、私は健康できれいになってほしいと願っています。リテーナーをきちんと装着することと並行して、口呼吸や舌癖の改善にも取り組むことで、生涯にわたって美しく健康な口元を維持していただきたいと思います。矯正後の保定について不安や疑問がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

【監修】
みかみ歯科医院 院長 印藤 浩子
スタッフ紹介ページ

PHP Code Snippets Powered By : XYZScripts.com